UPSの運転方式

UPSは（Uninterruptible Power System）の略で、停電や電圧変動などさまざまな電源トラブルが発生しても、
UPS内部の蓄電池（バッテリ）に蓄えられた電気によりコンピュータにつねに安定した電気を供給する装置です。

低価格・低消費電力で経済的な、小型・軽量タイプ

通常時は、商用電源をそのまま出力しますので、内部消費電力を抑えることができます。停電発生時にインバータ給電への切換に瞬断（10mse以下）が発生しますが、構造がシンプルなため、最も安価な給電方式となります。

【入力電源環境】

入力電圧変動の少ない電源事情の良い環境であることが必要になります。

【主な用途】

• パソコン、POS 端末、ネットワーク機器
• 10msec程度の瞬断（瞬時停電）が発生しても問題のない負荷に使用できます。

モータ負荷にも使用できる高過負荷耐量タイプ

通常時は、商用電源をそのまま出力しますので、内部消費電力を抑えることができます。また、商用出力時は過負荷耐量（弊社製品：700％2秒）が高いため、起動電流の大きいモータ負荷にもご使用いただけます。停電発生時の給電切換えは無瞬断※（1/4サイクル以下）になります。

JEM-TR185より、1/4サイクル以内の瞬断は無瞬断となります。

【入力電源環境】

入力電圧変動の少ない電源事情の良い環境であることが必要になります。

【主な用途】

• 工場生産設備、空調設備、半導体製造装置、トンネル照明設備
• 起動時の突入電流が大きな負荷に適します。

高効率汎用タイプ

電力変換（AC→DC→AC）は行わず、入力電圧の状況に応じて、昇圧変換（入力電圧が低い時）または降圧変換（入力電圧が高い時）を行い、電圧差分のみを補正するので、変換ロスが極めて少ない省エネ方式です。停電時の切換時間は完全無瞬断です。

【入力電源環境】

入力電圧変動の大きな電源環境にもご使用いただけます。

入力周波数変動が大きい発電機との組合せて使用する場合は注意が必要になります。

入力周波数が同期範囲を超えるとバッテリ運転となります。

【主な用途】

• ネットワーク機器、サーバ、ストレージ、計装機器、FA機器
• 幅広い用途にご利用いただけます。

入力電源環境に左右されない安定出力、高信頼性タイプ

商用電源が正常な時でも常にインバータを通して電力を供給します。これにより、電圧変動や、瞬時停電などを吸収し、電圧精度が高く、常に安定した電力を供給します。停電時の切換時間は完全無瞬断です。

【入力電源環境】

電圧変動や周波数変動が比較的大きな発電機との組合せでもご利用いただけます。

一般的に発電機の容量はUPSの出力容量の2倍以上必要となります。
発電機とUPSを組み合わせる場合は、事前にマッチング確認をした上でご使用ください。

【主な用途】

• 基幹サーバ、計装システム、FA機器
• 安定性、可用性など、高い電源品質を求められるシステムに適します。